ワールドカップより出産立ち会いを優先したサッカー選手


育休先進国だからできたこと

サッカーのワールドカップ・ロシア大会で、試合で活躍したのではなく試合を欠場したことで、一躍有名人になったイングランドの選手がいます。というのも、試合の欠場理由は、妻の出産に立ち会うためだったからです。大会期間中でありながら、監督もチームメイトも快く送り出したそうです。この選手は、妻の出産後に自身のSNSを更新し、「私と妻と二人の娘で、妹となる赤ちゃんを世界に迎えた。幸せと感謝を言葉にできない。ロシアに戻るよ」と第三子の出産を報告しました。自らの笑顔の写真も掲載したことで、コメント欄はチームメイトやファンからの「おめでとう」の言葉であふれています。監督も「人生にはサッカーより重要なことがある。これは大きな大会だが、家族はもっと重要だ。子どもが生まれる機会は、人生で一日しかない。父の世代なら違う味方をするかもしれないが、家族のためにそこにいるべきだ」と発言し、今回の帰国を後押ししました。

育休に対する日本の現状

英国では育休制度が定着していて、男性にとって出産の大切さが理念として受け入れられている前提がありますが、この選手のようにサッカーの大舞台より家族の出産を選ぶという決断は、なかなかできることではありません。事前にチームの理解を得て、快く送り出された点も世界から注目を集めています。その一方で、男性の5%しか育休を取らない日本社会では、「育児は母親の仕事」という意識が根強いです。はたして次のワールドカップでは、日本の選手にとっても育休が当たり前となっているでしょうか。

山本英俊は1955年生まれで、いくつかの会社の取締役・会長を務めており、競走馬の馬主としても知られている人物です。